MC百道浜ブログ

2014-05-23 メンタルクリニック百道浜

治療スタイル

心療内科や精神科のクリニックは薬を配るだけという批判を甘んじて受けますが、

それでは改善しないという信念でこれらに付加価値を付けるにはどうすることが必要かと腐心しました。

その私なりの答えが現在のスタイルです。

精神的、心的な問題は外部からのもの、薬では一定の安らぎ、落ち着きは得られても、それは一時しのぎにしかすぎません。

体の中に悪いものができて、それが侵襲しているのではない、まして、感染のような外部のものが取りついているのではない。

むしろ、自分自身が作り出しているのならば、自分が少しでも変わる、そのような状況をスタートさせることこそが治療ではないか、そう思います。

もちろんスタートする際に、まず土地を慣らすように安定することが何より必要です。

そのために薬が必要、自分を改革していく際の松葉つえとして必要、そう思います。

自分を変えていくためには何が必要なのか。

自己改革にはどうすればよいか。

それを考えていきました。

それには、自己改革が必要という結論に達しました。

自己改革とは?

人間は、考える動物です。

例えば、アフリカで雨が降ると動物は濡れたままでいます。

そこに雨宿りする場所があればそこに入りますが、積極的に雨宿りするにはどうすればよいか見つけてさまよっている姿、あるいは雨を避けるために予測して雨が振り込まないところに避難する様子を見たことがありません。

しかし、人間は雨が降りそうだと察すると、雨が降らない場所に避難するし、雨が降ってもいいように屋根を作ります。

そのように人間は雨にぬれることを、不満としてそれに対する策を講じる、また、雨が降るという不安を持つことがわかります。

しかし、不満、不安が過剰になると逆に人間が自分で自分を苦しくしてしまいます。

そのような状態を怒らなく、あるいは起こりにくくするにはどうしたのでしょうか?

思うにここで宗教、特に念仏や祈り(アーメン)などが出て来たのではないでしょうか。

これらは人間の頭の中に不満や不安が起こる隙間を先んじて埋めてしまうことで解消、緩和する役目を果たしているのではないかと思います。

ただし、これをのべつ幕なしに唱えていたのでは変に思われてしまいます。

いつもは胸の中で唱えていて、ふいに口に出てもいいような口癖を持つ、これが必要と考え付きました。

今日も良い日だ、など、短くて、一つ、ここが大事ですが、一つ決めてずっと言い続けることです。

それが自分の不安や不満が起きる頭のスペースを埋めて、さらには自己改革していく、そう思いました。

ここで終わってはいけないことは明白です。

単に思っていたのではいけないのです。

薬で落ち着き、症状を緩和し、口癖を持ち唱えていき気持ちを安定させ、さらに生活面で実行するのです。

生活を変えて行く、現実に対して効力がなければ意味がありません。

現実とは、まずは自分を取り巻く身の回りのことです。

早起きすること、時間通りに食事をとること、昼間は横にならないこと、できれば散歩に出ること、引きこもらないこと、当たり前ですが、これらができるようにならなければ社会と交われません。

社会と交わる、社会と再び関係を持つ、これが社会復帰であり、治療の目標ではないでしょうか。

いったん社会から離れてしまってから戻るのは大変ですが、一歩一歩地道にやっていくしかありません。

ただし、この一歩一歩は着実なものです。

必ず成果を生みます。

徳永 仁伯 (とくなが ひろのり)

院長

●PROFILE

●1989年/九州大学医学部卒業
1995年/精神保健指定医
1996年/九州大学学位記
2005年/精神科指導医
2006年/精神科専門医

●職歴
九州大学医学部附属病院
福岡県立太宰府病院
国立病院九州医療センター
など

●留学経験
アメリカミネソタ州立ミネソタ大学医学部
アメリカオハイオ州退役軍人病院

●2013年/メンタルクリニック百道浜 院長

◆専門分野/うつ、薬物依存、適応障害、摂食障害など精神科全般

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